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ベルギーパビリオン

2023年7月18日、ベルギーパビリオンの建築のための公募入札を勝ち抜いたデザインが発表されました。その特徴、建築、コンソーシアムや下請け業者などについての詳細、こちらでご覧いただけます。

ベルギーパビリオン

建物の特徴

公開入札を勝ち抜いたコンソーシアムは、Carré 7、Beyond Limits、One Designs、Pirnay、Poly-Techと、その協力会社であるJMA、Make It Right、A-tech、Arter、日本ハウジングで構成されています。

ベルギー館の各面積は次の通りになります。土地面積はおよそ1.772平方㍍になり、そのうち建物面積がおよそ1.048平方㍍となります。建物自体には地上階を含めて3階があり、総合すると延床面積は2.201平方㍍くらいとなります。そのうち、うち、約1000平方メートルが展示用。敷地内の未建築部分は、造園家により、調和のとれた景観になるよう造園される予定です。

散歩道は水辺、つまり川の底を歩くようにデザインされています。まず、来場者はすべてのスペースをつなぐパビリオンの心臓部である「ハート」に導かれます。細胞の集まりのように、すべての機能がその周りを織り成し、全体を形成しています。「ハート」の形が特別なのは、空間を最適化するためです。

来場者は次に「ブラックボックス」エリアに案内され、舞台美術家が自由な間取りで、どんな種類の舞台美術にも技術的に適した、すっきりとした空間を作ります。

リング(大屋根)沿いには、観光客を惹きつけるためのステージを設置。ステージはいくつかの取り外し可能な要素で構成されています。グリーンボックスは、様々な人の流れを適切に誘導します。

パビリオンのメインエントランスから展示スペースへ直接にアクセスできます。その空間は異なる雰囲気で構成されており、舞台技術科の創造性を存分に発揮することができます。展示スペースはループ状に設計されています。

屋上に上がると、ステージと万博会場の「静けさの森」が一望できます。風船が日陰を作り出します。バー・レストランのテラスは、イベントに利用できるスペースを盛り上げます。

ベルギーパビリオンに来場し、ベルギーについての多くの情報を手に入れましょう。

パビリオンを建築するのは?

コンソーシアム

ベルギーパビリオンを建築するコンソーシアムは、Carré 7、Beyond Limits、ONEデザイン、Pirnay、Poly-Techとその協力会社で構成されています。ベルギーのカレ7が設計を担当。Carré 7は、ベルギー・ラ・ルヴィエールを拠点とする建築事務所で、素晴らしい経験を有し、様々なタイプの建物や空間を設計してきました。

最近では、ベルギー・シャルルロワの新しいサッカースタジアムの建設と設計を担当しました。同事務所は、ベルギー館のコンセプトの発案者であり、レイアウト、平面図、立面図の面で責任を負い、来場者の動線、デザインや素材の提出などの問題にも対処しました。

このため、同社はArterとA-techの支援を受けています。前者は、ブリュッセルの中心部に拠点を置く多領域性を中心にする学際的な造園専門建築事務所。修復、開発、展示プロジェクトなど、幅広いポートフォリオを持っています。ブリュッセルを同じく拠点とするA-techは、ビル、レジャー、航空、地上のプロジェクトを手がけています。

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さらに、Carré 7は構造エンジニアリングに関してもベルギー企業のパートナーであるPirnay/Poly-Techに信頼を寄せています。Pirnay Engineeringは、過去に様々なプロジェクトでCarré 7と幅広く協力してきました。シャルルロワのサッカー・スタジアムにもその名を連ねています。同社のポートフォリオには、シャルルロワに位置するホテル・ヴァン・デル・ヴァルクやラ・ルヴィエールのCHUチボリ病院などの印象的なプロジェクトも含まれています。

Carré 7は、日本のパートナーである光井純 アンド アソシエーツ 建築設計事務所 株式会社(JMA)の支援も受けています。JMAは、校舎、病院、宗教施設、庁舎など、様々な施設を建設しています。

国際博覧会のプロジェクトマネジメントを専門とするビヨンド・リミッツは、パビリオン建設プロジェクトの運営部分を担当します。主に、様々なパートナー間の円滑な情報の流れとコミュニケーションを確保します。プロジェクト全体を監督し、必要に応じて調整を行います。運営面では、日本ハウジングと提携。

最後に、ONEデザインズは、コンソーシアムで建設会社の役割を果たします。同社は、インテリアデザインから建築・リフォームまで、幅広いサービスなどを提供しています。

ベルギーパビリオン

ベルギー館を可能にする人

建築設計事務所 カレ・セット(Carré 7)

Cyril ROUSSEAUX

シリル・ルソー

主任建築家

プロジェクト管理・設計総責任

Alexis MINGLIS

アレクシス・マンリス

建築家

設計補助・事務管理

Camille DESCAMPS

カミーユ・デカン

建築家

設計補助・事務管理

Carré 7 Aurore

オーロール・ドゾーニュ

インテリアデザイナー

インテリアデザイン・設計補助

Julien COLINET

ジュリエン・コリネ

建築家

インテリアデザイン・設計補助

プロジェクト管理会社 ビヨンド・リミッツ(Beyond Limits)

Michele Salgarello

ミケーレ・サルガレッロ

マネージングディレクター兼共同設立者

ビヨンド・リミッツ総責任

工務店 ピルネ・エンジニアリング(Pirnay Engineering)

Jean-Sebastien Pirnay

ジャン=セバスチャン・ピルネ

代表取締役

ピルネ・エンジニアリング工務店の代表取締役

Dror Zeiger-1

ドロール・ツァイガー

常務取締役

ピルネ・エンジニアリングの常務取締役

工務店 ポリテク・エンジニアリング(Poly-Tech Engineering)

Vincent Pirnay-1

ヴァンサン・ピルネ

常務取締役

ポリテク・エンジニアリング工務店の常務取締役

Lieven Geysenbergh

リーヴェン・ゲイゼンベルグ

コマーシャルディレクター

ポリテク・エンジニアリングのコマーシャルディレクター

Pascal Simoens

パスカル・シムーンス

スマート&サステイナブル部門R&Dディレクター

ポリテク・エンジニアリングのスマート&サステイナブル部門R&Dディレクター

ONEデザイン株式会社

Tomonori Nakamizo

中溝 智紀

取締役兼常務執行役員

ONEデザイン(日系企業)の取締役兼常務執行役員・ベルギーパビリオンの日本側請負業者

ベルギーパビリオン

建築について

万博のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」であり、その一環としてベルギーは「いのちを救う」というサブテーマを掲げていることから、建築コンソーシアムはベルギー館のビジョンを明確にし、普遍的で統一的なテーマでベルギーを紹介する目的を設定。

そのため、ベルギー館は生命を生み出す「水」と「細胞」をテーマにデザインされています。これらのテーマは、2025年大阪・関西万博のコンセプトと結びき、人間、その生き方、そして「母なる自然」との関係は、明日の都市づくりの課題の中心にあります。ベルギーは、パビリオンで人間を考え方の中心に据え、パビリオンにも人間を配置することにしました。

人間、ひいては生物は、細胞と水からできています。したがって、パビリオンは、その形状、循環、デザインを通して、人間や生命を表現しているのです。水はあらゆるところに存在し、細胞と細胞、人と人、地球をつなぎます。水は生命の最も純粋で普遍的な表現です。水は生命の象徴であり、生命の源、エネルギーの源、技術の源、自然とのつながり、衛生と健康の源。

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ベルギーパビリオン

ベルギーらしいデザイン

コンソーシアムはまた、ベルギーの特徴を非常に明確にデザインに反映させました。ベルギーは言語的にも領土的にも豊かな国です。異なる言語、文化、コミュニティによって成り立っていますが、万博のために我々はひとつになり、ともに成長し、未来の都市を築くために団結しました。

本パビリオンでは、ベルギーの多様性を強調し、その豊かさを世界に示します。ベルギー館のデザインのテーマとして選ばれた水と細胞は、生命や人間への賛辞であると同時に、ベルギーの地方への賛辞でもあります。ベルギーにおいて水は特別な存在であり、あらゆる場所でさまざまな形で見ることができます。

フランドル人、ワロン人、ドイツ語圏の人々、そしてブリュッセル出身者が、それぞれの違いを調和させながら踊るための共通の糸。水は資源である以上に、この国では、開放性、相互理解、多様性の祝福への招待状なのです。ベルギーの歴史に新たな章が加わるたびに、ベルギーは魅力的な物語に昇華していきます。言葉や文化の違いにもかかわらず、より緊密な社会構造を作り上げ、分かち合い、相互理解を促します。

ベルギーの3地方を表現するため、パビリオンは3つのファサード要素で構成されています。これらの要素は、水の3つの状態である液体、固体、気体を表すと同時に、3つの地方を象徴しています。地方はベルギーの中で共存しながら、同時にユニークであり、補完的です。

パビリオンの中心にあるのは、水と細胞の力強いつながりです。これらの要素は、独自性の本質と、広大な生態系における多様性の重要な必要性を象徴しています。

ようするに、ベルギー館は、多様性が弱点であるどころか、計り知れない強さであることを思い出させてくれるのです。渇いた大地を潤す川のように、人間の生態系の調和を保つためには、あらゆる声、あらゆる才能、あらゆる視点が不可欠なのです。私たちは共に、ベルギーで「いのちを救う」ことができるのです。

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