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ベルベル世界ツアー:アジア

作成者: Myriam Cops|2025/11/05 7:00:00

ベルベル世界ツアー:アジア

万博2025大阪の幕が下りたとき、私は思い返しました。ベルギー館を故郷とする小さな細胞、ベルベルとして、一つの会場の中で世界を旅した日々を。
それぞれの展示、それぞれの物語、そして共有された革新の数々を通して、私は人類の驚くべき多様性と一体感を目の当たりにしました。
ここでは、旅の中で学んだことをお話しします。

アジア:調和する未来へ

万博の中心であるアジアへ戻ると、私はどこか懐かしく、同時に新しい変化を感じさせる物語に囲まれました。
この地域の国々は、自然・技術・コミュニティを織り交ぜ、未来の鮮やかな設計図を描いていました。

🇰🇿 カザフスタン:つながりの輪

「寛容・団結・可能性」をテーマに掲げたカザフスタン館は、結びつきと希望を象徴していました。
円形の建築は、ユルト(遊牧民の伝統的住居)の中心にある象徴「シャニラク」を思わせ、調和と家族の絆を表現していました。
内部は「遺産」「人々」「機会」「暮らし」の4つのゾーンに分かれ、文化遺産、技術革新、社会的包摂が共存する姿を描いていました。
静かな誇りと共に、「進歩とは原点を忘れないこと」という思いが空間全体に漂っていました。

 

🇯🇵 日本:いのちのあわい

開催国・日本のパビリオンは、優雅でありながら深い哲学に満ちていました。
テーマ「いのちのあわい(Between Lives)」は、人間・自然・あらゆる生命の共生を来場者に問いかけるものでした。
円形の木造建築は、水の流れと生命の循環を象徴しており、展示のひとつひとつが変化を描いていました。
水から素材へ、素材から製品へ、そして廃棄物から再び水へ。
その流れを見ながら私は気づきました。生命もデザインも、再生を繰り返す循環の一部であり、私という小さな細胞もその永遠のリズムの中に生きているのだと。

 

🇮🇩 インドネシア:調和の中で繁栄する

船の形をしたインドネシア館は、熱帯の緑に包まれた“生きる森”のようでした。
「調和の中で繁栄する:自然・文化・未来」をテーマに掲げ、生物多様性とテクノロジーが共に進化する姿を探っていました。
彫刻や伝統楽器、スマートシティの模型の間を歩くと、希望に満ちた空気を感じました。
インドネシアの物語は、熱帯雨林の樹冠からデジタルの地平線へと続く、コミュニティの力によって動く航海のようでした。

 

🇨🇳 中国:人と自然の調和

中国館「人と自然が共生する命の共同体を築く」は、緑の発展と協調の象徴としてそびえていました。
竹簡のように流れる形の外観は、伝統と革新をひとつの筆致で結びつけていました。
内部では、深海探査、月面研究、再生可能エネルギーなど、科学的好奇心と環境意識に根ざした未来が紹介されていました。
光を放つパネルの間を漂いながら、私は思いました。
「本当に偉大な技術とは、人と自然の調和を支えるものなのかもしれない」と。

アジアのパビリオンの中で、私は変化の鼓動を感じました。
それぞれの国が、自らの風景、哲学、そして技術革新を「共生」というひとつの物語に翻訳していたのです。
大地と空、伝統とテクノロジー、個と共同体のあいだにある美しいバランス。
そこに、未来への希望がありました。

万博を巡る旅のすべての瞬間を、私は心から楽しみました。
どの国も温かく迎えてくださり、本当に感謝しています。
もしかしたら、またすぐにお会いできるかもしれませんね。